Blues singer in Memphis
Blues Music by the Commercial Appeal 

メンフィス:音楽の偉人達が歴史を紡いだ街

B.B.キング、エルビス・プレスリー、ジョニー・キャッシュ、オーティス・レディングを世に送り出した街


ソウルミュージックの情熱的なサウンドからロックンロールの反抗的なリズムまで、今でもメンフィスにあるジュークジョイント、ナイトクラブ、バー、ストリートでインスピレーションを得ることができます。
ビールストリート ブルース

1909年、ミシシッピ州クラークスデールを拠点に活動していたトランペット奏者のW.C.ハンディーが彼のバンドと一緒にメンフィスにやってきて、ビールストリートのクラブで演奏し始めました。 W.C.ハンディーの「ビールストリート・ブルース」(Beale Street Blues)は野火のように広がり、ボビー"ブルー"ブランド、マディー・ウォーターズをはじめ、世界的に有名になったB.B.キングにまで影響を与えました。

今でもメンフィスの音楽の歴史は引き継がれています

1977年にビールストリートは議会を通じて公式に、"The Home of the Blues"=「ブルースの故郷」と命名されました。今でもビールストリートには、B.B.キング・ブルース・クラブをはじめとする2ダース近くのナイトクラブ、ジュークジョイント、レストランでブルースを聞くことができます。
ビールストリートにあるW.C. ハンディパークで演奏するミュージシャン達のユニークなサウンドは、メンフィスが音楽の街であることをアピールしています。
ブルース・ファウンデーションが選出するブルースの殿堂は、影響力のあるミュージシャンを賞賛しています。
アメリカン・ドリーム・サファリは3時間のブルース・ツアーで、メンフィスミュージック愛好家を楽しませる、内容の濃いプライベートツアーを催行しています。

メンフィスソウル

アメリカ南部のアフリカ系アメリカ人が通う教会で歌われるゴスペルを音楽的ルーツとし、悲しみ、愛情、幸福、不安などの個人的な感情を歌う大衆音楽をソウルミュージックと言います。主にテネシー州の田舎で始まったと言われています。1950年代の後半にレコーディングされ、アメリカ全土に広がり、後にデトロイトで派生したソウルミュージックはノーザンソウル、フィラデルフィアで派生したソウルミュージックはフィラデルフィアソウルと呼ばれました。また、ソウルミュージックは一部の白人にも影響を与え、白人が歌うソウルはブルーアイドソウルとして広がりました。
1957年にメンフィスで設立されたスタックスレコードは、黒人ミュージシャンも差別なく扱い、ソウルミュージックをレコーディングしてリリースすることにより、ソウルミュージックの基盤を確立するのに貢献しました。ブッカーT & ザMG's 、オーティス・レディング、サム&デイブ、アイザック・ヘイズなど、多くのソウルミュージックのスターを生み出しました。
1957年にメンフィスで設立されたハイレコードもウィリー・ミッチェルが加わった後に、アン・ピーブルスやアル・グリーンというソウルミュージシャンを輩出し、スタックスレコードと共にソウルミュージックの発展に貢献しました。
メンフィスを訪れるなら、メンフィス・ロックンソウル博物館やスタックス・アメリカン ソウル ミュージック博物館などを見学して、ソウルミュージックの素晴らしさに触れてみてください。

ロックンロール

ロックンロールの誕生は、アメリカにとって最も素晴らしいケミストリーだと言えます。
音楽プロデューサーのサム・フィリップスは、メンフィスの音楽を記録に残すことを目的に、1950年にレコーディングスタジオを立ち上げました。ブルース、ジャズ、カントリー、ゴスペルなどのジャンル、黒人、白人などの人種に関わらずにレコーディングを行うという姿勢でスタジオを運営していました。時には音楽プロデューサーとしてレコーディングに関わり、ジャッキー・ブレンストンと若き日のアイク・ターナーがギターを担当するデルタ・キャッツで「ロケット88」という曲をレコーディングを行いました。このジャンルを超越した新しいスタイルの曲は、世界で初めてのロックンロール・レコードとして認知されました。その後、サム・フィリップスは、エルビス・プレスリーを発掘して"キング・オブ・ロックンロール"へのキャリアの第一歩を踏み出させました。また、ジョニー・キャッシュ、ジェリー・リー・ルイス、カール・パーキンスなどの若いパフォーマーを見出してスターに育て、ロックンロールの発展に貢献したのです。オリジナルのサンスタジオではガイド付きのスタジオ見学ツアーで、その歴史を垣間見ることができます。
メンフィスで更にロックンロールの歴史を感じたいなら、エルビスが常連客だったことで有名なメンフィスで最も古いレストラン「アーケード・レストラン」や、ビールストリートにあるメンフィス音楽殿堂博物館に足を運んでみてください。
そして、何よりも外すことができないのが、エルビス・プレスリーの大邸宅であるクレースランドの訪問です。エルビスプレスリーの大邸宅「グレースランドマンション」とエルビス・プレスリーのキャリアについて理解を深めることが出来る博物館が建つ「エルビス・プレスリーズ・メンフィス」を見学すれば、ロックンロールに関しての知識を深めることが出来るはずです。

メンフィスにおける音楽の偉人達の色あせない功績

ロックンロールやソウルミュージックの誕生、ブルースの発展に関する偉業は数十年経った今でも色あせることはありません。メンフィスに来れば、多くのミュージシャン達の足跡を辿ることができます。