ブラック・ヒストリー・バケーション
メンフィスでブラック・ヒストリー・バケーションを過ごす
メンフィスのようにアフリカ系アメリカ人の影響を強く受けた都市では、ブラック・ヒストリーに関連する遺産は非常に多いです。
"A Tour of Possibilities"や"Heritage Tours"はアフリカ系アメリカ人の影響を強く受けた歴史的、文化的場所を探索することを専門とするツアーです。このツアーに参加すれば、ブラック・ヒストリーに関連する施設に案内してもらえます。
ビールストリートとサウス4thストリートが交差するところにあるロバート R. チャーチ・パークは、メンフィスでアフリカ系アメリカ人の歴史を回想するスタート地点にするのは最適かも知れません。ロバート R. チャーチ・パークは、1870年代の黄熱病の流行の後に都市を再建するのを助けたロバート・チャーチに敬意を表して1899年に設立されました。ロバート・チャーチは、南部のアフリカ系アメリカ人の中で最初の億万長者として知られています。 ロバート R. チャーチ・パークにはメンフィスに住んでいたアフリカ系アメリカ人にとっての、最初のレクリエーションセンターと講堂がありました。この公園でピクニックランチを食べたり、園内にある歴史的なマーカーや記念碑を読んだりしてみましょう。
ルーツを掘り下げる
ナショナル・シビルライツ博物館(国立公民権博物館)には、公民権運動の全てが記録され展示されています。マーティン・ルーサー・キング・ジュニアが狙撃されたバルコニー、 エルモア・ニッケルベリーら衛生労働者達がデモで掲げた“I Am a Man”と書かれたプレートなど、公民権運動に関わる資料や展示を見学しましょう。
ナショナル・シビルライツ博物館(国立公民権博物館)のレガシービルディングには、世界中の人権活動についての展示があります。アメリカの公民権運動だけでなく、世界の出来事に視野を広げる事も重要です。
メンフィスミュージック
メンフィスでは、公民権運動による市民権を勝ち取るための運動を行って成果を上げていきました。
その一方で、音楽においても、アフリカ系アメリカ人のアイデンティティを確立していきました。特に、世界中に広がったブルースはメンフィスに根付き、メンフィスに活気をもたらしています。ビールストリートのナイトクラブからはブルースが流れ出し、あなたはブルースに浸ることができます。
W.C.ハンディーハウス&ミュージアムは、ショットガンハウスと呼ばれていた縦長の小さな家に、貴重な写真や記念品が展示されていて、ガイドツアーで見学する事ができます。W.C.ハンディーはブルースを音楽史上で最初に譜面に起こし、ブルースを広い地域へ広がるための素地を作ったのです。その事からW.C.ハンディーは「ブルースの父」と呼ばれています。
また、ビールストリートには、ウィザーズコレクション博物館&ギャラリーがあります。ここには、60種類の公民権に関する写真が展示されています。
メンフィスミュージックを聞く方法はビールストリートだけではありません。ラジオをAM1070にチューニングすると、アフリカ系アメリカ人向けにプログラムされたアメリカ初のラジオ局であるWDIAからR&Bの音楽が今でも流れ出します。このラジオ局は1947年6月7日に始まり、アフリカ系アメリカ人の音楽がメンフィス市民に浸透していくことに大きく貢献しました。(アプリをダウンロードしてストリーミングする事もできます)
スタックス・アメリカン ソウル ミュージック博物館もメンフィスの音楽を知るのに最適な施設です。スタックスレコードはオーティス・レディング、ウィルソン・ピケットなど多くの無名の新人のレコーディングを行い、アメリカだけでなくヨーロッパやアジアにまで広げました。大手レコード会社の圧力で倒産した後、インディーズからレーベルを再生してアイザック・ヘイズなどのスターを生み出しました。14年間の間に生み出したR&Bやソウルミュージックは後のアフリカ系アメリカ人の音楽の礎になりました。2003年にスタックス・レコードの跡地に当時の建物やスタジオが再現されスタックス・アメリカン ソウル ミュージック博物館としてオープンしました。ソウルミュージックの歴史やスターミュージシャンの偉業を知ることができます。また、館内の"Soul Train"というダンスフロアでは、1970年代にヒットしたブラックミュージックがエンドレスで映像とともに流れています。
ソウルフードのフレーバー
メンフィスのソウルフード(アフリカ系アメリカ人の伝統料理)は、メンフィスを訪れる人々の楽しみの一つです。メンフィスで最高のポークチョップやフライドトマトなどの南部料理を食べてみたいのであれば、サウス・メンフィスにある伝説の"ザ・フォーウェイ・ソウルフード・レストラン"へ行くべきです。「ソウルフード」という言葉が使われるようになるよりも以前からコミュニティにサービスを提供し、1960年代にはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアをはじめ、公民権運動の指導者たちが頻繁に訪れ、時には会合の場ともなっていたお店です。できれば、土曜日のブランチに行き、有名なサーモンコロッケを試してみてください。
ブラック・カルチャーの祝い
アフリカ・イン・エープリル・カルチャラル・アウェアネス・フェスティバル
毎年4月にロバート R. チャーチ・パークで開催されるフェスティバルで、アフリカ大陸のさまざまな地域の音楽、食べ物、ファッションを紹介する国際色豊かなイベントです。
⇒ Africa in April Cultural Awareness Festival 公式ホームページ
ジューンティーンス・アーバン・ミュージック・フェスティバル
ビールストリートにあるロバート R. チャーチ・パークで毎年開催される3日間のイベント。地元のマーチングバンド、ラップ、R&B、ポップシンガー、ゴスペルなどティーネージャーのパーフォーミングをお楽しみください。
⇒ Juneteenth Urban Music Festival 公式ホームページ