サンスタジオは伝説のレコーディング・スタジオです。このサンスタジオを見学するツアーはメンフィス観光の中でも人気の高いアトラクションの一つです。
エルビス・プレスリーのデビュー曲をレコーディングしたスタジオ
サンスタジオに多くの人が見学に訪れる一番の理由は、1954年にサンスタジオのオーナーで音楽プロデューサーのサム・フィリップスが、このスタジオで全く無名のエルビス・プレスリーのデビュー曲「ザッツ・オールライト」(That's All Right)を録音したからです。この「ザッツ・オールライト」をラジオ局 WHBQの人気DJデューイ・フィリップスがオンエアしたらローカル・ヒットとなり、エルビス・プレスリーがキング・オブ・ロックンロールとなる伝説の第一歩を踏み出すこととなったのです。なのでサンスタジオは伝説のレコーディング・スタジオと言われているのです。
サム・フィリップスの功績
サンスタジオのオーナーであるサム・フィリップスはアラバマ州の出身で、アラバマ州のラジオ曲 WLAYのエンジニアの仕事をしていました。WLAYは白人音楽も黒人音楽も流すラジオ局だったので、サム・フィリップスは、メンフィスでメンフィス・レコーディング・サービスを興した時に、白人も黒人も関係なくレコーディングをするというスタンスでスタートさせました。その事は、サンスタジオが発展する上で重要な要因でした。
B.B.キング、ジュニア・パーカー、ハウリン・ウルフなど、後に有名になった黒人ミュージシャンも最初のレコーディングはサンスタジオで行われました。また、白人ではジョニー・キャッシュ、カール・パーキンス、ジェリー・リー・ルイスなどのミュージシャンもサンスタジオからデビューしました。サム・フィリップスはプロデューサーとしての能力が非常に高く、ロックンロールの発展に大きく貢献しました。
サム・フィリップスは、1986年に“ロックの殿堂”の最初に殿堂入りした者の1人となり、1991年にはグラミー賞特別功労賞理事会賞を受賞しました。“Memphis Music Hall of Fame”には、2012年に最初の25人の一人として殿堂入りしました。他にもブルースの殿堂(1998年)、カントリー・ミュージック殿堂(2001年)などに入っています。サンスタジオはアメリカ合衆国国定歴史建造物に認定されていますが、サム・フィリップスは、認定された前日の2003年7月30日に亡くなりました。
サンスタジオ 見学ツアーの内容
ガイドが案内する約45分程のツアーに参加すればサンスタジオの内部を見学する事ができます。ツアーの内容は貴重な資料が並ぶ2階と、エルビス・プレスリーや多くのミュージシャンがレコーディングを行った1階のスタジオの見学です。2階の資料スペースには1950年代のレコーディング機材をはじめ、レコーディング技術が発展する過程の機材、初期のサンスタジオでレコーディングした音楽に関する資料、音楽が世間に拡がるためのラジオ局の重要性が理解できる展示などが並んでいます。1階のスタジオ見学では、サンスタジオが出来た当時のままの天井や壁に囲まれたレコーディング・スタジオに入り、レコーディングにまつわるエピソードなどを聞くことができます。このツアーのハイライトは、エルビス・プレスリーが使ったというマイクを、レコ―ディング時にエルビス・プレスリーが立った場所に置き、説明後にそのマイクの前で各自が記念撮影をすることができるというものです。
サンスタジオ インフォメーション
AREA | ダウンタウン |
ADD | 706 Union Ave., Downtown Memphis, TN |
TEL | 901-521-0664 |
URL | https://www.sunstudio.com/ |